勘定記入の法則と仕訳の基本

勘定記入の法則

簿記を学習する時にもっとも重要かつ基本となるのが仕訳です。仕訳ができなければ簿記は始まらないと言ってもいいくらいなので、仕訳の手順や考え方をマスターしておく必要があります。

仕訳を実際にするにあたって最初に覚えておきたいのは勘定記入の法則です。簿記上の取引の定義の最後でもお伝えしましたが、勘定とは「資産、負債、純資産、収益、費用」のことをいいます。

ただ、資産とは言ってもその具体的な内容はさまざまですから、現金だったり商品だったり建物という項目にさらに分けられています。勘定の分類をさらに細かく分けた項目のことを簿記では勘定科目といいます。

勘定記入の法則とは、勘定科目の書き方と考えてみてください。

たとえば、4月1日に10,000円の商品を現金で購入し、5月1日にその商品を20,000円で売ったとします。勘定記入の基本を覚えるために現金だけに注目して流れを追ってみると、最初に10,000円支払いでなくなっているのがわかりますよね。

このことを勘定に記入するときは、貸方に記入します。

貸方に現金の減少を記入

次に商品を売ったことで、20.000円お金が増えています。これを勘定に記入する時は、借方に記入します。

借方に現金の増加を記入

なぜ、増えたら借方で減ったら貸方かというと、貸借対象表で資産は借方に記入されるからです。逆に、貸借対照表で貸方に記入される負債が増えた場合、勘定は貸方に記入します。このルールは損益計算書に記入される費用などの場合でも同様です。

資産と費用の勘定記入位置

負債と純資産と収益の勘定記入位置

要するに、貸借対照表と損益計算書で記入する位置に増加を記入し、減少は逆側に記入するわけです。

仕訳の基本

勘定記入のルールにしたがって、さきほどの取引を仕訳してみます。

4月1日に10,000円の商品を現金で購入し、5月1日にその商品を20,000円で売った

まず、4月1日の取引で商品という資産が増加して、現金という資産が減少しています。増加した資産は借方に、減少した資産は貸方に記入するのがルールでしたよね?なので、仕訳は以下のようになります。

4月1日の取引の仕訳

同様に、5月1日の取引を仕訳してみましょう。商品という資産が減少して、現金という資産が増加したので仕訳は以下のようになります。

5月1日の取引の仕訳

仕訳の基本はこれだけです。ここが理解できれば、後は数稽古で色々な仕訳を解けば自然と慣れてきます。

初めて学習する方が勘定記入のルールから仕訳までを一気に覚えるのは大変かもしれませんが、簿記において仕訳を飛ばすことはできません。

試験対策だけでなく実務でも一番重要な作業が仕訳ですから、基本を理解するまでは慌てて次の学習にすすまなくてもいいくらい大切です。