小口現金のシステムと仕訳

小口現金の仕組み

会社には経理以外にも営業や人事など、色々な部署が存在します。お金の管理は経理部がすることですが、他の部署だって毎日の業務で少額のお金は必要です。

小さな会社だったら必要な時に経理からお金を受け取ればそれで済む話ですが、何百、何千人という人がいる大きな会社ではそういうわけにもいきません。

そこで、あらかじめ各部署に現金を渡しておき、少額の支払いはその中でやってもらうようにしています。この現金のことを小口現金と言って、簿記でも小口現金勘定で処理をします。

小口現金は各部署の小口現金係に事前に渡しておき、各部署で支払いがあったらその中からお金を支払います。一定期間、たとえば1週間などの期間が過ぎたら、その期間内で小口現金を何にいくら使ったのかを経理担当者に報告しないといけません。

経理は各部署からの報告を受けて、お金が何にどのくらい使われたのかを把握できます。そして、支払った内容についての仕訳をおこなっていくわけです。

小口現金から支払いがおこなわれると、当然お金は減っています。そのため、報告を受けた後は再び一定期間を設けて使用した分と同額の小口現金を補充していきます。

こうすることで小口現金は常に同じ金額からスタートしていくため、管理もしやすくなるわけです。

この一連の小口現金の管理をインプレイト・システムと言います。

試験でインプレイト・システムという言葉が出たときは、小口現金の管理方法のことだとすぐにわかるように覚えておきましょう。

小口現金の処理

小口現金を補充した時は借方へ、小口現金から支払いがあった場合は貸方へ記入します。

たとえば、小口現金として10,000円を現金で営業部に渡した場合の仕訳は以下です。

   借方      貸方
小口現金 10,000 現金 10,000

この小口現金の内訳が、仮に交通費5,000円 通信費3,000円、雑費2,000円という報告を受けた場合の仕訳は以下です。

   借方      貸方
交通費 5,000 小口現金 10,000
通信費 3,000
 雑費 2,000

また、使った小口現金と同額を補充しないといけないので、報告を受けて同時に現金を補充した場合は以下のようになります。

   借方      貸方
交通費 5,000 小口現金 10,000
通信費 3,000   現金 10,000
 雑費 2,000
小口現金 10,000

上記の仕訳は借方の小口現金と貸方の小口現金が一致しています。このような場合は小口現金同士を消すことも可能で、これを相殺といい仕訳は以下です。

   借方      貸方
交通費 5,000   現金 10,000
通信費 3,000 
 雑費 2,000

相殺は本試験第3問で必要な場合もありますから、覚えておくといいでしょう。