定額法を用いた減価償却費の計算方法

減価償却の基本

形のある物は買った時は新品でも使っていくうちに価値が下がっていきます。DVDやゲームソフト、本などは中古というだけで新品よりも遥かに安い価格で売られたりしているので、価値が大きく減少しているのがわかりやすいのではないでしょうか。

鉛筆などの消耗品の場合は使い捨てですから、価値が下がるどころか無価値になってしまいますよね。

こうした物の価値の減少は車両や建物などの固定資産にも言えることです。車だって購入時は新車でも、長く使っていれば走行距離が増えたりキズがついたりして価値はドンドン下がります。

物の価値が下がったということは、売ろうとしても購入時と同じ値段では買い取ってもらえないわけです。

ここまでは難しくないので理解できますよね。

重要となるのは、固定資産の価値が減少したのは収益のためという点です。

固定資産はDVDやゲームソフトと違って、会社の売上貢献や利益を得る目的で使用して価値が減少したことになります。ということは、収益を得るために使われた固定資産というのは費用になるわけです。

つまり、固定資産の価値の減少は費用として処理しないといけません。

固定資産の価値の減少を処理することを減価償却といい、仕訳する時は減価償却費という勘定科目を使います。

減価償却費は購入や売却時にまとめて計上したりはしません。なぜなら、固定資産を購入した時や売却した時に一括で処理してしまうと、1年にどれだけ収益に貢献したかがわからないからです。

そのため、仮に3年使った固定資産があった場合は3年に分けて減価償却費を計上しないといけません。

毎年の減価償却費を計算する方法には、定額法や定率法、級数法、生産高比例法など色々な種類があります。ただ、3級で必要となるのは定額法だけですから、ひとまず減価償却費は定額法で算出すると覚えておくといいでしょう。

定額法による減価償却費の計算方法

定額法というのは、毎年の減価償却費を同じ金額にして処理する方法です。計上する金額を算出する公式は以下のようになります。

減価償却費=(取得原価-残存価額)÷耐用年数

取得原価とは、固定資産を購入した時の金額で付随費用も含めて支払ったお金です。

耐用年数というのは、固定資産が何年くらい使用できるかを予想した使用可能年数を指します。簡単にいうと、自分がどのくらいの期間使うつもりなのかというのをあらわしたのが耐用年数です。

購入した時は「このくらい使うつもり」と決めておくわけですが、使用年数が来たからといって固定資産が使用できなくなるわけではありません。

残存価額とは、使った後に売却したらいくらになるか?ということです。冒頭の話に戻りますが、固定資産は消耗品ではないので使用後でも価値が残っています。ですから、中古でも売ればお金になるわけでその時の金額が残存価額です。

問題では取得原価や耐用年数は指示されていますから、計算式を覚えてあてはめるようにすれば難しくありません。

それでは、減価償却費の計算を練習してみましょう。

例題)当期の期首に購入した備品(取得原価50,000円、耐用年数10年、残存価額は取得原価の10%)について定額法で減価償却した。

定額法の公式にあてはめると以下のようになり、1年間の減価償却費がわかります。

『50,000-(50,000×10%)』÷10=4,500

ここからさらに仕訳をしていきますが、ひとまず減価償却の基本はここまでです。

減価償却費の仕訳は別に解説していますので、費用の計算方法とあわせて絶対マスターしておきましょう。