支払手形記入帳の書き方と仕訳

支払手形記入帳の記入方法

支払手形記入帳とは、支払手形の増減を記入する補助簿です。役割は受取手形記入帳と同じで、支払手形の詳細が記録されます。

支払手形記入帳は、手形に書かれた金額の支払い義務が発生するときに記入するものです。約束手形ならば「手形の振出=支払い義務の発生」なので、その時に記入しないといけません。

しかし、為替手形の場合は、他のお店が振出した手形の支払いを引き受けたときに支払義務が生じます。つまり、手形を振り出しからすぐに記入しないといけないとは限らないわけです。受取手形記入帳の「手形の受け取り=記入する」と同じ考えで勘違いしないように注意しましょう。

それでは、以下の取引を例に支払手形記入帳の記入方法を見ていきます。

4月11日 A商店から商品10,000円を仕入れて、約束手形#22(満期日5月31日、支払場所:B銀行)を振出した。
5月31日 約束手形#22の満期日になり、当座預金口座をとおして決済された。

基本的な記入方法は受取手形記入帳とほとんど同じです。

支払手形記入帳の記入例

支払手形記入帳に記録するということは自分が支払うという意味ですから、支払人の項目はありません。

また、てん末欄に記入する項目は、受取手形記入帳では裏書や割引のケースもありましたが、支払手形記入帳ではその可能性が0です。代金の支払い以外はありえないため、裏書や割引と記入されることはありません。

もっとも、当座決済とか期日支払といった表現の違いはあります。いずれにしても代金の支払いをあらわしているので、「てん末欄=代金の支払い」を記入するわけです。

仕訳のやり方

支払手形記入帳の場合も、与えられた帳簿から仕訳をする問題が出題されます。基本的な考え方は受取手形記入帳と同じで、てん末欄とそれ以外でそれぞれ別の仕訳をしないといけません。

支払手形記入帳を仕訳する時に見る箇所

支払手形記入帳に記入された時点で、支払手形の増加をあらわしています。つまり、貸方には必ず支払手形がきて、借方には摘要欄の取引内容がきます。

       借方      貸方
4月11日 仕入 10,000 支払手形 10,000

逆に、てん末欄の仕訳をする時は借方が必ず支払手形になります。

       借方      貸方
5月31日 支払手形 10,000 当座預金 10,000

てん末欄と仕訳のどちらを見ても、当座預金の決済によって支払手形がなくなったのがわかります。

なお、日付や金額を支払手形記入帳で確認する点も受取手形記入帳と同じです。

記入よりも仕訳のほうが簡単な上に出題されやすいので、必ずできるようにしておきましょう。

また、本試験ではタイトルが穴埋めになっている問題もあります。

タイトルが穴埋め形式の支払手形記入帳

こうした問題では、帳簿が受取手形記入帳か支払手形記入帳のどちらなのかを最初に判断しないといけません。

判断材料となるのは、摘要欄かてん末欄です。

摘要欄の科目が貸方にくるもの(売上など)なら受取手形記入帳で、借方にくるもの(仕入れなど)なら支払手形記入帳と判断できます。

てん末欄で判断する場合、割引や裏書、入金となっているなら受取手形記入帳で、支払いなら支払手形記入帳と判断可能です。

摘要欄もてん末欄も空白の場合は、支払人欄の有無や振出人の項目、帳簿の形式などでも判断することができます。

手形記入帳は項目が多くて最初は見にくいかもしれませんが、慣れれば瞬時に判断できるようになりますので、摘要やてん末をすぐに見るクセをつけておきましょう。