商品券の処理
現金の代わりとして使える券が商品券です。デパートとかスーパーで1度は使った経験もあるのではないでしょうか。
消費者からすると商品券は現金となんら変わらないですから資産のようなイメージです。しかし、商品券を発行する立場からすると、発行した商品券が増えれば増えるほど商品を引き渡す義務が増えていきます。
ようするに、商品券というのは資産ではなくて、負債勘定というわけです。
勘定科目はそのまま商品券勘定を用います。イメージで資産と勘違いしないように注意しましょう。
負債とわかれば仕訳は単純です。たとえば、商品券10,000円を発行して代金を現金で受け取った場合の仕訳は以下のようになります。
借方 貸方
現金 10,000 商品券 10,000
仮に10,000円の商品を販売した時、代金として以前発行した商品券を受け取った場合の仕訳は以下のようになります。
借方 貸方
商品券 10,000 売上 10,000
他店商品券の仕訳
商品券は特定のお店でしか使えないもの以外に、グループ店や提携しているお店ならどこでも使えるものもあります。消費者はAというお店が発行した商品券でも、Bというお店で使えるケースもあるわけです。
他のお店が発行した商品券を自分のお店が受け取った時には、他店商品券勘定を用いて処理をします。他店商品券はあとで発行したお店からお金をもらえるので、資産分類です。
たとえば、10,000円の商品を販売した時、代金を他店商品券で受け取った場合の仕訳は以下のようになります。
借方 貸方
他店商品券 10,000 売上 10,000
また、他店商品券を発行したお店に持っていき現金化することを精算といいます。仮に上記の他店商品券を精算して現金を受け取った場合の仕訳は以下のようになります。
借方 貸方
現金 10,000 他店商品券 10,000
商品券の仕訳も慣れれば簡単ですが、資産と負債の分類だけ間違えないように注意しましょう。お客さんとしてではなく、会社の立場になって考えるのが分類を覚えるコツになります。