財務諸表(貸借対照表・損益計算書)の様式と作成方法

財務諸表の様式

決算整理、帳簿の締め切りまで完了したら、最後に財務諸表の作成をおこないます。財務諸表とは、会社の業績を報告するために作成される各種書類の総称です。

これまで「簿記の目的は貸借対照表や損益計算書を作成すること」と言ってきましたが、財務諸表の中に貸借対照表と損益計算書も含まれています。

3級では貸借対照表と損益計算書以外の財務諸表は出題されないので、結局のところ「財務諸表の作成=貸借対照表・損益計算書の作成」となるわけです。

財務諸表は業績を報告するための書類ですから、会社以外の人が見てもわかるように作成しないといけません。そのため、「勘定式」と「報告式」という2つの様式のどちらかに従って作成するように決められています。

勘定式とは、これまで何度も目にしてきたT字型のフォームです。借方と貸方に分かれていて、勘定と見た目は同じになります。

勘定式の貸借対照表 勘定式の損益計算書

一方、報告式とは、上から下に向かって順番に書いていく様式です。

貸借対照表なら資産・負債・純資産の順に記入していき、損益計算書なら収益・費用・利益の順で記入していきます。

報告式の貸借対照表 報告式の損益計算書

3級では報告式は出題されません。ですから、試験対策だけを考えるなら報告式は知らなくても大丈夫です。

しかし、会社がメディアに財務諸表を公表する時には、「貸借対照表なら勘定式」「損益計算書なら報告式」といったように、2つの様式を用いるケースも珍しくありません。

実務では知らないわけにもいかないので、この機会に知識として報告式も覚えておくといいでしょう。

貸借対照表・損益計算書への記入例

財務諸表の説明で長くなってしまいましたが、本題となる貸借対照表と損益計算書の作成方法です。と言っても、ここまでに精算表を作っていれば貸借対照表と損益計算書は簡単に作成できます。

精算表の中にある「貸借対照表の項目」と「損益計算書の項目」をそれぞれ抜き出して転記するだけです。

精算表から抜き出して作成する貸借対照表と損益計算書

ほぼ丸写しみたいな形になりますが、注意点もいくつかあります。

  • 仕入勘定は売上原価、売上勘定は売上高に直して記入する。
  • 繰越商品勘定は商品に直して記入する。
  • 貸倒引当金は売掛金・受取手形を差し引いた形で記入する。
  • 減価償却累計学は固定資産(建物や備品など)を差し引いた金額を記入する。
  • 同じタイプの経過勘定科目(前払〇〇、前受○○など)は、1つの科目にして合計を記入する。
    →たとえば、前払家賃と前払保険料なら、あわせて前払費用とします。

以上のような点と転記ミスに気をつければ、貸借対照表と損益計算書の作成は簡単です。

なお、決算整理後の勘定を与えられている問題の場合は精算表はありません。ですが、「資産・負債・純資産」と「収益・費用」を分ければ後は写すだけなので、いずれにせよ難しくはないはずです。

財務諸表に限らず、表作成は「習うより慣れろ」で覚えていくようなものですから、基本的なルールが理解できたらご自身で実際に作っていきましょう。